居眠り磐音・自問自答

「あれこれ」書きたいのですが、・・・、たぶん、・・・、ずっと「居眠り磐音」一辺倒!

225.もっと英邁なら、・・・、でも無理だった! 20220912

奥さんが テレビの「居眠り磐音 江戸双紙」を見ていて
原作を読み始めて はまっちゃって 僕もつられて
見たり読んだりして はまっちゃいました。

今回は 底本を「居眠り磐音・決定版」(文春文庫)にします。

〇居眠り磐音・決定版 第十三巻 残花ノ庭 第3章 夜半の待伏せ p178
「家基様は、風聞ではご聡明な若君とお伺いしています」
「英邁な若君と私も聞いています。このことが災いを招こうとしているのです」
「どういうことにございますか」

〇居眠り磐音・決定版 第十三巻 残花ノ庭 第5章 カピタン拝謁 p319
家治の後継、若君の家基だろう。
淳庵からも甫周からも、父の家治よりも聡明な若君と聞いていたが、その英明さは凜々しい風貌に現れていた。

〇居眠り磐音・決定版 第十四巻 夏燕ノ道 第3章 若武者と隼 p148
だが、家治は自らの後継を聡明利発な大納言家基に託していた。
十五歳と若い家基に自らの手で帝王学を学ばせたいと考えていた。

〇居眠り磐音・決定版 第十四巻 夏燕ノ道 第3章 若武者と隼 p152
家治は英邁にして闊達な家基に期待をかけていた。
九代家重は言語に障害を残し、しかも暗愚な将軍として知られていた。

〇居眠り磐音・決定版 第十四巻 夏燕ノ道 第3章 若武者と隼 p174
磐音の胸は感動に震えた。
西の丸様は、
「鋭敏にして明晰」
と城の内外で噂される評判は真実であった。

〇居眠り磐音・決定版 第十四巻 夏燕ノ道 第4章 思川の刺客 p220
「家基様は評判どおりの、いや、それ以上の才気煥発、英邁にして闊達な、素直な若君にあらせられます。出会う光景、事物に興味を示されて、よくお食べになり、お休みになります」
「なら坂崎様の御用も一安心ですな」

〇居眠り磐音・決定版 第十八巻 捨雛ノ川 第3章 鐘四郎の恋 p173
玲圓はあっさりと返答し、
「わが道場には家治様御側衆の速水左近様をはじめ、幕閣の方々も出人りなさるゆえ、家基様のご聡明なことを聞き知っており申す」
「それがし、家基様がご本丸に入られた折りのことを思うとわくわくいたします。
佐々木先生が仰せのとおり、ご明晰な若君にございます」
と依田が忠心から家基の人となりを告げた。

〇居眠り磐音・決定版 第十九巻 梅雨ノ蝶 第2章 不覚なり、磐音 p098
佐々木玲圓の後継たらんとすることはあの城に繋がることだと、自らに言い聞かせた。
そして、聡明な徳川家基が実権を握り、政治を司る日のことをふと脳裏に思い描いた。

〇居眠り磐音・決定版 第二十巻 野分ノ灘 第1章 紅薊の刺客 p068
当時十五歳の聡明な家基の日光密行の警護に佐々木玲圓、坂崎磐音が従い、家基の日光行きを察知した城中の西の丸反対派が差し向けた刺客団と戦い、その企ての悉くを防いだ。

〇居眠り磐音・決定版 第二十巻 野分ノ灘 第3章 一郎太の蟄居 p145
だが、十六歳の家基は、
「鋭敏にして明晰」
との評判の高い若君だった。

〇居眠り磐音・決定版 第二十四巻 朧夜ノ桜 第3章 小さ刀吉包 p186
二人の脳裏には明晰明敏な西の丸様、家基があった。

〇居眠り磐音・決定版 第二十四巻 朧夜ノ桜 朧夜ノ桜 第5章-尚武館の嫁 p314
「おまえさん、反対だよ。田沼様は、幼少の砌から聡明な家基様が十一代将軍に就かれることを恐れておられるのですよ。

〇居眠り磐音・決定版 第二十五巻 白桐ノ夢 第1章 殴られ屋 p030
ただ今の西の丸の主は徳川家基で、その聡明明晰を以て、
「家基様が十一代様になられたら幕府の建て直しが成る」
と多くの人々に期待される若様であった。

〇居眠り磐音・決定版 第二十六巻 紅花ノ邨 第1章 老いたウグイス p052
聡明にして英邁の誉れ高い若者が将軍位に就くとき、屋台骨が緩んだ幕藩体制が刷新される、と速水左近も佐々木父子も真剣に考えていた。

〇居眠り磐音・決定版 第二十七巻 石榴ノ蠅 第3章 霧子の親切 p160
田沼意次が、
「英邁にして聡明」
な家基が将軍位に就くことを警戒しているのは周知の事実だった。

〇居眠り磐音・決定版 第二十八巻 照葉ノ露 第5章 四番目の刺客 p273
英邁聡明な家基の十一代将軍位を阻止せんと動く田沼意次とその一派の策動が、さらに険しさを増したと考えた速水左近らが、磐音を直に西の丸に人れる理由を熟慮した末に思い付いたのが、
「剣術指南」
である。

〇居眠り磐音・決定版 第二十九巻 冬桜ノ雀 第2章 盲目の老剣客 p135
江戸では十代将軍家治の後継を巡り、英邁な家基を押す一派と、家基に十一代の座に就かれては城中での影響力か薄れる田沼派との間で暗闘が繰り返されていた。

〇居眠り磐音・決定版 第三十巻 侘助ノ白 第2章 餅搗き芸 p130
だが、城中には、聡明にして英邁な家基が将軍に就くことを嫌う田沼意次一派が、家基を亡き者にしようと、これまでも度々刺客を送り込み、佐々木父子らに阻止されていた。

〇居眠り磐音・決定版 第三十一巻 更衣ノ鷹(上) 第1章 お告げ p040
聡明にして英邁な家基が西の丸を出て将軍の座に就くことは、屋台骨が大きくぐらついた幕藩体制を立て直す好機であり、望みであった。

〇居眠り磐音・決定版 第三十一巻 更衣ノ鷹(上) 第2章-辰平、福岡入り p105
その前に玲圓と磐音の父子、速水左近らが立ち塞がったのは、明晰な家基を十一代将軍にと願う者たちにとって当然の行動であった。

〇居眠り磐音・決定版 第三十一巻 更衣ノ鷹 (上) 第3章 二の江村の放鷹 p153
一に、その機能不全に落ちた幕藩体制の立て直しに明晰聡明な家基の将軍就位が欠かせぬこと、を承知しているがゆえの吐露であった。

〇居眠り磐音・決定版 第三十二巻 更衣ノ鷹(下) 第2章 田沼の貌 p077
大納言家基の十一代将軍就位を巡り、それを阻止しようとする田沼一派と、家基をなんとしても本丸に送り込み、箍の緩んだ幕藩体制の立て直しを若き明敏な指導者に託そうとする速水左近らの推進派は、たびたび暗闘を繰り返してきた。

〇居眠り磐音・決定版 第三十二巻 更衣ノ鷹(下) 第2章 田沼の貌 p107
「家基様の将軍就位は田沼意次様の一存にかかっていると言われますか、四郎兵衛どの」
「家基様は、田沼意次様を受け入れるには明敏清廉にして正直すぎます。
暗愚を装い、田沼意次様にすり寄ることこそ、家基様の十一代様へのただ一つの道」
「家基様にできましようか」
「さもなくば、田沼意次様自らと一族の保身のために、家基様の暗殺を果たすまで手を緩めますまい」
と四郎兵衛が言い切った。

〇居眠り磐音・決定版 第三十二巻 更衣ノ鷹(下) 第5章 死と生 p301
江戸じゅうが、明晰にして清廉な若者の回復を願って、神社仏閣に出向き、滝に打たれ、お百度を踏んで平癒を祈願していた。

〇居眠り磐音・決定版 第三十三巻 孤秋ノ春 第1章 弔いの日々 p013-
なぜ、あの聡明な大納言家基が毒殺されなければならなかったのか。
わずか十八歳の家基にどのような罪科があったというのか。

〇居眠り磐音・決定版 第三十四巻 尾張ノ夏 第4章 美林横流し p225-p226
「家治様の嫡男であり、明晰な家基様が十一代将軍に就かれるのは、佐々木玲圓のみならずわれらの夢にございました。それがわずか十八歳で身罷られるとは」

〇居眠り磐音・決定版 第三十六巻 紀伊ノ変 第5章 家基の面影 p313
それほど十五歳の家基と十歳の岩千代が醸し出す、明晰にして聡明な面立ちゃ落ち着いた挙動が似ていた。

〇居眠り磐音・決定版 第三十八巻 東雲ノ空 第2章 一同再会 p124
「予はそなたの養父を承知でな。また家基様と対面したこともあり、次なる将軍は聡明なる家基様と願うておった。それが」

〇居眠り磐音・決定版 第三十九巻 秋思ノ人 第5章 果てなき戦い p343
そのことは、英邁明晰な家基に託して、硬直した幕政刷新を夢見たことで知れている。

〇居眠り磐音・決定版 第四十一巻 散華ノ刻 第2章 世継ぎ p137
「倅の坂崎磐音は、西の丸家基様が家治様の跡継ぎとして将軍位に就かれ、幕政改革されんことを望んできたことはだれもが知るところでございます。
されど、田沼意次様は明晰な家基様が十一代将軍位に就かれることを恐れて、暗殺を企てられた。

〇居眠り磐音・決定版 第四十一巻 散華ノ刻 第4章 祝い着 p257-p258
だか、家基が不慮の死を遂げ、
「老中田沼意次が家基の聡明明晰を恐れて暗殺」
という噂が流れて、お代の方の耳にも入っていた。

〇居眠り磐音江戸双紙-48-白鶴ノ紅-p052-p053 第一章 輝信の迷い
「どうと申されても、それがしにはなんの思案も浮かびませぬ」
「西の丸家斉様は十四歳、家基様ほど明晰なお方とは聞いておらぬが、すこぶる
お元気な若様だそうじゃ。
近々そなたに西の丸から使者が来ることも考えられる」

 

以上 徳川家基が 英邁・聡明・明晰・鋭敏と言われている個所です。

徳川家基が もっと英邁で 先を考えることができたら 老中田沼意次への感情を 表に出さないで 十一代将軍になるまで じっとしていたはず と思います。

世継ぎに指名され 西の丸様になっていたのだから 時間の問題だったはずです。

十一代様になった時に

 「意次 三代にわたって ご苦労であった。今後は 相模でゆっくりと過ごせ」

っていえば 意次は 「いや」とは言えなかったのでは と思います。

佐伯さんは 吉原の頭取「四郎兵衛」に 「暗愚を装えば」と言わせています。

〇居眠り磐音・決定版 第三十二巻 更衣ノ鷹(下) 第2章 田沼の貌 p107
「家基様の将軍就位は田沼意次様の一存にかかっていると言われますか、四郎兵衛どの」
「家基様は、田沼意次様を受け入れるには明敏清廉にして正直すぎます。
暗愚を装い、田沼意次様にすり寄ることこそ、家基様の十一代様へのただ一つの道」
「家基様にできましようか」
「さもなくば、田沼意次様自らと一族の保身のために、家基様の暗殺を果たすまで手を緩めますまい」
と四郎兵衛が言い切った。

 

ま それができちゃうと 歴史を変えちゃうから、・・・。

 

 

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