162.あの場所は今 5「若狭小浜藩江戸上屋敷」 20201126
居眠り磐音 江戸双紙 「あの場所は今」 5
「若狭小浜藩江戸上屋敷」
「第5巻 龍天ノ門 第四章 危機海辺新田」(双葉文庫版237-238p。文春文庫版239p)に
大老酒井忠勝を出した若狭小浜藩十万三千五百石の江戸藩邸は、神田川の昌平橋の南側にあった。
磐音が門番に訪いを告げると、しばらく門前で待たされた。
小浜藩と向き合った丹波篠山藩の門前の出人りをなんとなく眺めていると、背で声がした。
とあります。
下の図は吉田喜久雄氏の労作「居眠り磐音・江戸地図」にある「若狭小浜藩酒井家江戸上屋敷」です。
磐音がいた時代の「昌平橋」近辺には下の図のように若狭小浜藩酒井家(当代は酒井修理大夫忠貫)に関係する場所はありませんでした。
分間江戸大絵図-明和8[1771]
分間江戸大絵図-天明9[1789]
若狭小浜藩酒井家は「雅樂頭酒井家」ですから、下の図のように「酒井雅樂」として上屋敷が神田橋御門内に(なんと!田沼意次邸と背中合わせで!)ありました。
なお、上の図には左の方に「中屋敷」が描かれています。
分間江戸大絵図-明和8[1771]
「昌平橋」の南側に「若狭小浜藩江戸上屋敷」が描かれているのは嘉永4[1851]の分間江戸大絵図です。(下図)
ということで 時代的な「???」があるのですが、小説の内容を優先させることにして 「若狭小浜藩江戸上屋敷」の今は
になっているということになりそうです。
下の写真は淡路町2丁目の交差点東南角から「ワテラスショッピングモール」の東南の角を撮ったものです。
道を右側に行くと「昌平橋」があります。
ちなみに G.の距離測によれば 豊後関前藩江戸上屋敷からは 550m(約5丁)徒歩7分の 今津屋からは2.1km(約19.4丁)徒歩29分のところとなるようです。
(01603)
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